能「月宮殿」とは

大津祭りファン倶楽部
      囃子方とからくり人形

そもそも日本古来の伝統芸能には、能、狂言、歌舞伎などがあげられますが、テレビの某番組でユニークな紹介をしていたのを記憶しています。簡単にいえば、能はミュージカル、狂言はコント、そして歌舞伎はストリートパフォーマンスという例えでした。大ざっぱではあるけど納得したものです。

 

その能ですが、主人公が能面をつけて演舞するこの演劇は、およそ650年の伝統があり、ユネスコの無形文化遺産にも指定されています。この能楽や長唄の曲目のひとつ「鶴亀」が別称「月宮殿」という訳です。

 

そこで、「月宮殿」とはどんな内容の舞なのでしょうか。ネット・サイトで検索してみました。

 

長唄三味線方の松永鉄九郎氏のウェブサイト「TEAM TETSUKURO」に、そのあらすじを説明していたので、そのまま引用したのが次の文章です。

 

(あらすじ)

古代唐土の宮廷では、新春の節会が行われている。玄宗皇帝が大臣や従者を従えて登場すると、大臣たちは、皇帝への参賀のために集まったおびただしい数の殿上人の様子や、長生殿の壮麗な様子をほめたたえる。

毎年の嘉例にしがたい、月宮殿において長寿の象徴である鶴と亀に舞を舞わせる。鶴と亀が舞い、皇帝に永遠の齢が献じられると、感動した皇帝も自ら霓裳羽衣の曲を舞って国の繁栄を祈り、やがてみこしに乗って長生殿へ帰って行った。

 

そう言えば、この月宮殿の名は湖北・長浜市の「長浜まつり」で奉納される、子供歌舞伎にもあった様な気がしますが思い違いでしょうか。お気づきの方があれば教えていただきたいものです。お待ちしています。写真:河合哲雄