祇園祭(解体・倉納め)に行く①

       菊水鉾の解体作業
       菊水鉾の解体作業

7月17日(日)の京都は快晴。日曜開催となったこともあり、八坂神社(東山区)の祭礼・祇園祭は19万人(京都府警調べ)の見物人で賑わったそうだ。この前祭(まえまつり)の山鉾巡行が行われる時間帯に、私は見物に行けないため、山の解体・倉納めを是非とも取材したいと計画していた。

 

幸いなことに山鉾建ての位置が、四条通周辺に集まっているので、歩いて回るのには好都合だ。京都駅から地下鉄烏丸線に乗り四条駅で下車。駅の案内所でパンフレット「宵山・巡行ガイド2016」(無料)をゲットしたので、それを片手に出陣。

 

まず目についたのが四条通に残された「月鉾」(下京区四条通室町西入ル)。色鮮やかな懸装品(前懸、胴懸、下水引、裾幕等)や車輪などがすっかり取り払われて、骨組みだけの姿であった。囃子方や諸道具を乗せると、重さは12トン近くにもなる最大の鉾だ。縄がらみは確かに美しいと思う。これだけしっかり結んであれば大丈夫だ。ただ、解体の作業もなく、道行く人も立ち止まることもないので、なんだか哀れな雰囲気が漂っている様だった。

 

次は室町通の「菊水鉾」(室町通四条通上ル)だ。これは解体中なので、見物人が多くいてカメラを向けている姿もある。梯子を使って多くの作業者によって手際よく進む。解体した部材は近くに駐めたトラックに。その場に居合わせた袴姿の関係者に聞くと「あと1時間くらいだろう」。

 

また、これら解体作業は早ければ早いほど良いという。巡行を終えた山鉾は、街の厄を集めるという役割があるので、集めた厄を留めないようにすぐに解体するのだという。「無病息災と言うだろう。知っとるか?」「失礼だなあ。分かりますよ」。(笑)

 

続きは「祇園祭(山の解体・倉納め)に行く②」で。