新三輪明神・大神神社・杉玉

      店先のしるしの杉玉
      店先のしるしの杉玉

従前、気になったり疑問に思っていたことが、フトした事がきっかけとなり、点と点が繋がり線になり、「ああ、そうだったのか」と理解できたときは嬉しいものです。そんな経験ありませんか。

 

随分前のことですが、奈良県在住の知人を訪ねて私たち4人が集合しました。そのときの話題で記憶に残ったものは「三輪山自体が御神体」「ふもとにある大神神社(おおみわ神社)のご神木は杉で、古来神聖なものとされてきた」というものです。

 

昨年、滋賀県高島市の酒蔵を訪ねたとき、お店の軒先に吊した「杉玉・酒林(さかばやし)ともいう」を見たのですが、「杉玉」の大まかな意味は、冬の青々としている時は「新酒ができましたよ」の合図だそう。そして現在も多くの酒造業者に大神神社から「しるしの杉玉」が授与されているそうです。

 

そして宵宮で飾られていた大津市堅田町の神楽山です。創建時は三輪明神を祀っていたため三輪山(みわやま)とも呼ばれていたそうです。地元の方にこれらのお話しを伺ったときに、私の頭の中ではこの3者(三輪明神・大神神社・杉玉)が見事に繋がったのです。「ああ、そうだったのか」。

 

今年も大津祭の季節がやってきます。この曳山祭礼の特色は、からくりを曳山に導入したことにあります。からくりの題材は、中国の故事や能・狂言から取り入れられています。ぜひこうした背景にも興味をもってご覧いただければ、楽しさが倍増することでしょう。